Home>Papaer>Paper0:「IP電話?」分離後廃棄予定の下書き文。
■IP電話?
@niftyフォンやBB
PHONE、So-netフォンなどはIP電話と呼ばれるものです。
しかし使う側にとっては基本的に料金制が違う電話サービスと考えればとりあえずは問題ないでしょう。
すこし説明しますと、 まず家にあるNTTの電話回線から電話をNTT以外の会社(KDDIなど)を使って掛ける場合を考えてみましょう。(下図.1)

図.1 普通の家庭でNTT以外の事業者を選択して電話をかけた場合
この場合、家から電話回線の集まっている(収容されている)電話交換局まではNTT、そこから相手の電話回線が収容されている交換局まではNTT以外の会社の回線、交換局からはNTTの回線という風に通って電話が掛かります。もちろんここで両端のNTT部分を使用する料金が決まっていてそれはこの場合は掛けるのに利用した会社が一括で払っています。(NTT以外の電話会社の電話料金に含まれているので表には出てきません)
ここで、掛ける場所からNTTの回線を利用しないとどうなるでしょうか。(下図.2)

図.2 電話機からNTT以外の事業者の回線を利用して電話をかけた場合
そうすると、家からNTT以外の回線を通って、相手の電話回線が収容されている交換局から先だけがNTTの回線を使うことになり、NTTに支払う分が少なくなる分、ほとんどの場合、料金を安く設定できるようになります。
ただし、企業はともかく、普通の家庭にNTTの回線以外を引くことはほとんどありませんでしたので、今まではこの形の電話サービスは家庭向けにはほとんどありませんでした。(CATVを利用したJ-COM@Phoneくらいです)
一方、音声を伝達する方法も様々な方式が登場しました。特に既存の交換機のTDM方式ではなく、帯域を有効活用するためにパケット単位で音声を送るVoice
over Packetの一つにVoIP、IP(Internet Protocol)上でVoiceを流す方式がありました。そしてインターネットの爆発的な普及とともにIP関連機器の価格は下がり、IPネットワークの構築は安価になって、まずはVoIPを利用してInternet経由で電話をかけられるサービスが出てきましたが、まだ様々な制約条件があったためにこれといった普及を見ませんでした。さらに2001年には中継網にIP網を使うことによってコストダウンを図った電話会社が登場し、
そしていわゆるブロードバンド接続の普及など、特にYahoo!BBの登場で状況が2002年には一気に変化を遂げ、各社とも今までのInternet+PCを利用したのとは違うIP電話をはじめることになりました。
今話題となっているタイプのIP電話について箇条書きにしてみます。
状況の変化は?
- ブロードバンド接続は基本的に常時接続・広帯域・定額制のため、その部分で追加のコストがない。
- 広帯域を確保しているため、音声を圧縮せずに流しても問題が無い。
- Yahoo!BBが先行して始めたBB PHONEの加入者数が多く、ISPが対抗策を出す必要に迫られた。
- BB PHONEに危機感(減収など)を感じた大手電話会社が対抗サービスを行う必要に迫られた。
- ADSLサービスの場合はモデムをレンタルしている場合が多く、モデムにアダプタ機能を内蔵させ既存の電話を繋ぐことで、
利用者に特段意識させないトランスペアレント(透過的)な形でサービスできるようになった。
- IP電話用に電話番号(050-)が割り当てられるように。それによって着信ができるようになる(現時点ではまだ無理)。
今までのとは何が違う?
- 広帯域・常時接続を前提としているために(採用している方式の)音声品質がよい。
- Internetに行かない。変なようだが、Internetを通らず専用のIP網をつくり、
その上だけを通る形になっているため、提供業者が全体の通話品質を一元的に管理でき、高品質な伝送が可能。
- そのため、大体の場合は一般電話に近い・ほぼ同等の音質を確保できる。
- 専用の電話機も、PCで話すこともなく、既存の電話機と電話回線の間にTA(テレフォニー・アダプタ)や、
アダプタ機能内蔵ADSLモデム(IADと呼ばれる)を繋ぐことで、IP電話を既存の電話機で使える。
- 閉域IP網でのIP電話サービスはすでに既存形態の電話サービスでも、
中継部にIP網を採用している事業者(FUSION,XePhionコールなど)の実績があり、ノウハウを活用可能。
- モデムから繋ぐことによってISPへの接続を特別に設定しなくても音声を優先的に送るなどの制御ができ、一本のアクセスラインでも音質を確保できる。
なぜ安い?
- 最初に説明したように、NTTに発話毎(電話する毎)に払う金額が少なくなる(相手側の方だけで良くなる)。
- 交換機網よりIP網を構築したほうが安価。(実際には必ずしもそうとは限らないが)
- 既存のInternet接続サービスに載せてISP(プロバイダ)まで送り、
ISPの内部までは既存の(Internet接続サービス用)設備をほとんどそのまま使っているために追加コストがかからない。
(専用IP網との接続、ISP内部での品質管理程度)
そして、どういう風な形でIP電話というサービスが行われるかというと、下の図.3のような形態となります。
図.3:IP電話サービスの基本的なサービス形態
図のとおり、(ADSLの場合は実際にはNTTのメタル線を利用するが、電話サービスは利用していません)
相手側の交換局までNTTの回線を使いわずにつたわります。また、宅内から中継網までをVoIPで伝送しています。
そして相互接続点で通常の音声(Voice Stream)に変換しています。
何故に今なのか。
サービスの面で見ると、Yahoo!BBに加入するとデフォルトでついてくるBB
PHONEというショッキングなサービスに他の各社が対抗する必要に迫られたというのが一番大きいでしょう。
Yahoo!BB+BB PHONEのサービスは(既存の電話網に)もはやただ乗りしてほとんど覆い被さるようにサービスを提供するものです。
通常の固定電話へは安く接続でき、相手も同じBB PHONEであれば通話料は無料であり、海外への通話も安いというものでした。さらに携帯へも発信可能。コストのかかる・技術的に難しい緊急発話などだけ一般電話にと。
そのなかで、特に相手も同じBB PHONEであれば無料というのが芋づる式の加入を生み、Yahoo!BB躍進の一因となったと思われているからです。
それに対抗するために、各ISPと各電話会社が対抗するサービスを打ち出してきています。基本的にどれも050から始まるIP電話用の電話番号が割り当てられるサービスです。また、同じVoIP網のなかの通話は無料となっているのがほとんどです。ただし、現在はまだ試験段階で違うVoIPネットワーク間で通話できないなどの問題があります。
おそらくはそれらも本サービス開始後には解消されていくでしょうが。
さらに少々細かいはなし
水平・垂直統合などといった言葉を聞いたことがある方がほとんどでしょうが、例えばYahoo!BBは完全な垂直統合となります。そのため表面的だけでもなく完全なワンストッピングサービスとなっています。
他事業者の場合はアクセス回線の段階から複数に対応している、既存電話への接続可能なVoIP網の構築はコストがかかる・無料通話可能な範囲が狭いなどから、各キャリア(電話会社)などが構築するVoIP基盤を利用してサービスを提供することになります。
そのため、どのISPがどの基盤を利用し、どの基盤との間で通話が可能かというのがはっきりしていません。同じISPで複数の基盤を利用している場合、
1.通話無料
2.通話有料
3.通話不能
の3通りが考えられます。3.は少なくともNTTの交換機が050に対応して一般公衆網から着信可能になるときにはなくなりますが。 ここのあたりはまだ混迷を極めているため、まだどうなるかはわかりませんが来年にはかなりの部分が決定しているでしょう。来年にもまた大きな変動がありそうですが。